スーパー戦隊で女性レッドが通年レギュラーとして務める時代はすぐそこだと思う
ネットサーフィンをしていたらこのような記事を拝見。
arrow1953.hatenablog.com 記事を要約すると、戦隊で女性レッドが出ていないという事をテーマにプリキュアやタツノコプロの昔のアニメで女性キャラを主役に据えていた作品と絡めながらジェンダー論として問題提起をしているような感じでした。
特撮オタクとしてこのような論調を見るとつい反論してみたくなるのでこの記事を書いています。こういう問題提起をする人には二つタイプがあって
①戦隊とか全く知らないけどそういうもんなんでしょ? 的な態度で藪をつつく人
②ある程度知っていて、その上でやっぱりどうにかするべきなのでは? と考える人
①の人の場合、見ずに語るという手法をとるので相手にするだけ時間の無駄なので、放っておくのが最善です。
ではこの人の場合はどうでしょうか。記事を見る限りでも、女性レッドとしてレギュラーとしてではないがシンケンレッドがいたことを知っているので、この記事を書いた方は②だという事が分かります。
ただ、記事のアクセスを伸ばすために「この国の限界」などと大仰な言葉を使っているのはどうかと思いますが、改善していく余地のある問題であることに反論はありません。
①の人のアプローチ方法では相手にする価値もないのでスルー安定ですが、②の人が問題提起をする際には、女性レッドが限定的ではあるが存在していた事を知っていることを示す必要があるのです。(オタクはすぐに知識マウンティングをしだす習性がある)
この方もご存じだとは思いますが、女性レッドは挙げようとすればいくらでもいるんです。
侍戦隊シンケンジャーだけでなく、海賊戦隊ゴーカイジャーという作品では過去の戦隊ヒーローに変身する特殊な能力があり、5人ともレッドに変身するという状況もありました。烈車戦隊トッキュウジャーではそれぞれの変身アイテムを交換しあう事で主人公がピンクに変身したり、女性キャラがレッドに変身することもありました。
女性レッドはあることにはあるんです。
ですが、この方が言っているように通年レギュラーとして勤める女性レッドは未だに存在しません。
ではレギュラーの女性レッドはありえないのか?というと、記事のタイトルに書いたように、スーパー戦隊の女性レッドが通年レギュラーとして出る日は近いのではないかという風に考えています。
近頃のスーパー戦隊はそれに向けての伏線、布石を用意しているのではないかという節があります。
昨年放送していた宇宙戦隊キュウレンジャーでは12人目の戦士として、赤い色の追加戦士が参戦します。これにより、赤い戦士が二人いる状況がつくられました。しかしながら主役としてのレッドではなく、あくまで追加戦士としての役割ですが。
そして、2018年から放送開始のルパンレンジャーVSパトレンジャーにはそれぞれの陣営にレッドが一人ずついます。ルパンレッドとパトレン1号という二人のレッドがどちらも主役としてのレッドを演じています。
キュウレンジャーにより赤い戦士が二人いる状況を作り、ルパパトによって主役が二人いる状況を作りました。その次は……
もしかするとこれは男性レッドと女性レッドの二人を出す作品のための布石なのかもしれません。レッドが複数いる状態に慣れさせて自然に女性レッドを出せるように考えているとも取ることができます。布石というつもりがなくても、Wレッドの作品が存在する以上それを前例として用いることが出来るのです。何年後になるかは分かりませんが、もしかしたら来年かもしれません。
売上げとしての問題も男性レッドと女性レッドで共通のアイテムを使うようにすれば何の問題もないではありませんか。男の子も女の子も、どちらに憧れても主役のアイテムを買えばなりきり遊びが出来るならそれ以上の事なんてないんですよ。
二人レッドで片方が女性という状況であれば近いうちにでも可能であると思いますが、単独のレッドはどうかというとそれはかなり難しくなると思います。
ならばどのような状況であれば可能性があるかというのを考えてみました。
2018年現在放送中ルパンレンジャーの女性ヒーロ―であるルパンイエローを演じている工藤遥さんはモーニング娘の元メンバーで、若手俳優が演じる事の多い特撮の業界では、演じる前から既に知名度があるというのは異例のキャストです。一般的に売れにくいと言われている女性ヒーローグッズですが、ルパンイエローのおもちゃは人気があると言われています。
彼女のように、もともと別の活動をしていて知名度のある方を起用すれば、単独女性レッドというのも0パーセントではないかもしれません。
もし、東映とバンダイや協力企業の会議によって、女性単独レッドの作品を作ろうとした場合に、キャストが誰になるかという事は大きな問題になるでしょう。
知名度があり、さらに特撮に出たいと思っていて、一年間スケジュールを拘束されることを厭わないという三つの条件がそろっていれば可能だと思います。(実質的にほとんど無理に近いかもしれません)
でも、無理に女性レッドにこだわる必要もないのかもしれません。
レッドというのはあくまで番組の主役としての立場であり、ストーリー上のリーダーは別にいるという作品も珍しくはありません。例えば未来戦隊タイムレンジャーはピンクがリーダーで、忍者戦隊カクレンジャーではホワイト(女性)がリーダーとなっています。
色にこだわるのではなく、ヒーロ―としてなにをして何のために戦うかというのがやっぱり大切なんじゃないのかなとは思います。
一番強いキャラだとか目立つ位置だとかじゃなくて、どんな役割でも人の為に戦うのがヒーローですからね。